フクモモらぼ

フクロモモンガの飼育から繁殖まで彼らの生態を隅々まで調べまくります。

モモンガの遺伝子について vol.3

最近めっきり寒くなりましたね。
私の住む長野県はもう街にも雪が降りました
寒さに弱いフクモモたちも朝起きたら冬眠モード(我が家での呼び名)に入ってしまい、 朝からストーブで解凍する作業が行われました(汗)
”冬眠モード”についてはまた別の日に説明します。

今回もフクロモモンガの遺伝子の話をしたいと思います。
が、その前にまずこの子を見てください。

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里親募集中の男の子ですが、全然なれていなく、 このままでは里親様が決まってもかじりついたりして愛想つかれてしまってはかわいそうだと思い、毎日接してあげているのですが、やっとこ手の上でご飯を食べるレベルになりました。
まだまだ時々鳴かれますけど、前みたいに震えて小さくなることもなくなりました。
だんだん愛着がわいてきてしまっているのが困りどころです(笑)

さて、遺伝子の話ですが、 ちょっと怪しい事件がありましたので書きます。

某お店にてフクロモモンガヘテロという名で売られていた見た目ノーマルなフクモモがおり、
何のヘテロだろう?
と思い説明を伺うと、モザイクとノーマルの子でヘテロ。
モザイクの遺伝子も持ってますので、ノーマルとかければモザイクも産まれますよ。
だそうです。

まず産まれないでしょうね。
また推測の域の話でもーしわけございませんが(笑)
解説します。

たとえこの子の親が「優性遺伝」のモザイクノーマルから産まれた子であったとしても、 この子はそもそもヘテロではない。
完全なノーマルホモです。
そのことは、優性遺伝であるモザイクが表現されていない時点ではっきりと分かります。

この子の片親はモザイク表現であっても実際はモザイク因子と野生型因子(ノーマル)を持ったモザイクヘテロ。
両親の遺伝子の構成は(仮にMoがモザイク因子、moが野生型因子とした場合)
Momo(モザイクヘテロ)×momo(ノーマル)であったと予測できます。

それでこの子は両親からmoを遺伝し、momoというモザイク遺伝子を持たないノーマル表現の子として産まれたのだろうと。
これを参考にして頂くと、見た目がモザイクの両親からノーマルが産まれることは全然ありえる事がわかります。

こういうのって名称詐欺とかにならないのかだろうか・・・ふと思いました。

※実際に自身で交配し確認した訳ではありません。
 あくまで推測の域の話です。